近年、結婚や出産を機に家庭に入る女性は減少傾向にあります。寿退社という言葉があるように、以前であれば女性は結婚したら仕事を辞めるのが当たり前な風潮があったのです。しかし、女性の社会進出が進んでいることから、共働きが当たり前となっています。そのため、企業も女性が働きやすい環境づくりに向け、育児休暇の設定など福利厚生の充実に取り組んでいます。
混同されやすい育児休業と育児休暇の違いですが、育児休業は国が平成3年に定めた制度です。対して育児休暇は、事業主が定めている企業ごとの規定となります。女性のキャリア継続のために育児休暇を設定することで、妊娠や出産しても働きやすい労働環境を整えているのです。育児休暇を設定することは、対象者だけでなく企業にとってもメリットがあります。
それは従業員の定着率アップと、新しい人材を確保しやすい点です。そして、女性にとって優しい働きやすい企業とイメージ付けることもできます。企業によっては、男性の育児休暇が取得できる職場もあるでしょう。男性が育児休暇を取得することで育児や家事の大変さを理解し、復職した際もお互いの大変さがわかり合える意識改革にも繋がります。
しかし、男性で育児休暇を取得する人はまだまだ少ないのが現実です。自分が休む間のしわ寄せが他の人にいってしまうことへの懸念、育児休暇で長期休むことで自分の生活やキャリアに悪影響が出ないかといった理由が挙げられます。共働きが当たり前となりつつあるため、働きやすい環境づくりは企業にとっても大切です。